韓非子 / 八姦第九
五曰民萌。何謂民萌?曰:爲人臣者散公財以說民人,行小惠以取百姓,使朝廷市井皆勸譽己,以塞其主而成其所欲,此之謂「民萌」。
新字:五曰民萌。何謂民萌?曰:為人臣者散公財以説民人,行小恵以取百姓,使朝廷市井皆勧誉己,以塞其主而成其所欲,此之謂「民萌」。
書き下し
人臣為る者は、公財を散じて以て民人を説ばしめ、小惠を行いて以て百姓を取り、朝廷市井をして皆な己を勸譽せしめ、以て其の主を塞ぎ、而して其の欲する所を成す
現代語訳
臣下たる者が、公の財産を分け与えて民衆を喜ばせ、小さな恵みを施して人々の心を掴み、朝廷や市場のすべてで自分を称賛させ、それによって君主の目を遮って自らの私欲を果たす。
解説
家来たる者が、公の財産をばらまいて民を喜ばせ、ちょっとした恵みを施して人々の気持ちをつかみ、役所でも町中でもみなに自分をほめさせ、それによって主人の目を覆い隠してひそかに自分の望みをかなえることを、韓非子は「民萌」と呼んで戒めています。会社で言えば、中間の管理職が会社のお金や便宜を使って部下に過分な恵みを与え、自分の人気取りや仲間づくりに利用してしまうようなものです。その結果、部下は会社そのものよりも、その管理職個人に忠実になってしまい、組織全体の秩序が乱れます。上に立つ者は、恵みや評価が特定の個人の裁量ではなく、組織全体の公平な決まりごとから出ていることを、常に確かめておく必要があります。
この章句が説くこと
派閥人気取り公私混同予算の私物化エンゲージメント
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