韓非子 / 愛臣第四
黨與雖衆,不得臣士卒。故人臣處國無私朝,居軍無私交,其府庫不得私貸於家。
新字:党与雖衆,不得臣士卒。故人臣処国無私朝,居軍無私交,其府庫不得私貸於家。
書き下し
黨與衆しと雖も、士卒を臣とするを得ず。故に人臣の國に處るや私朝無く、軍に居るや私交無く、其の府庫は私かに家に貸すを得ず。
現代語訳
仲間が多くても、兵士を自分の家来のように私物化することは許されない。だから臣下は、国(朝廷)において私的な(非公式な)朝廷を持ってはならず、軍隊において私的な交際(派閥づくり)をしてはならず、国庫の財を私的に自家へ融通してはならない。
解説
「臣下は、国にあっては私的な取り巻きの集まりを持ってはならず、軍にあっては私的な付き合いを持ってはならない」という戒めです。表向きの決まりや役職の順序とは別に、気の合う者だけで内輪の集まりを作り、そこで物事を決めてしまうようになると、公式な仕組みは形だけのものになり下がってしまいます。会社で言えば、正式な会議とは別に、特定の人たちだけで実質的な話を決めてしまう裏の集まりがこれにあたります。町内会や学校の保護者会でも、一部の親しい人たちだけで物事を先に決めてしまい、他の人が蚊帳の外に置かれることが起こりがちです。誰もが同じ土俵で意見を出せる開かれた仕組みを保つことが、公平さと信頼を守る基本です。
この章句が説くこと
派閥非公式組織公私混同情報統制組織の透明性
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