韓非子 / 有度第六
今若以譽進能,則臣離上而下比周;
新字:今若以誉進能,則臣離上而下比周;
書き下し
今若し譽を以て能を進むれば、則ち臣は上に離れて下に比周す。
現代語訳
いま、もし評判によって有能な者を推薦し用いるならば、臣下は君主から離れて、臣下同士で結託するようになる。
解説
もし評判のよさだけで人を引き立てるならば、下で働く人たちは、上に立つ人の方を見て真面目に働くのではなく、互いに評判を高め合うための仲間内の付き合いや駆け引き(比周)にのめり込むようになる、という戒めです。実際の働きぶりではなく「周りの受けがいいかどうか」で人を評価すると、人は本当に大事なことより、目立つことや受けを狙うことばかりに力を注ぐようになります。会社の中だけでなく、学級や同好会、地域の集まりでも同じことが起こります。人当たりのよさや口のうまさだけで役員を選んだり褒めたりしていると、まじめにこつこつ働いている人が報われず、周りに気に入られることばかり考える人ばかりが集まってしまいます。本当の働きぶりや積み重ねてきた中身を見て評価することが、集団の健全さを保つ鍵だとこの章句は教えています。
この章句が説くこと
人事評価情実人事派閥客観的評価社内政治
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