韓非子 / 初見秦第一
言賞而不與、言罰而不行、賞罰不信、故士民不死。
新字:言賞而不与、言罰而不行、賞罰不信、故士民不死。
書き下し
賞を言うも則ち與えず、罰を言うも則ち行わず、賞罰信ならず、故に士民死せざるなり。
現代語訳
(他国の君主は)褒美を与えると口では言うが実際には与えず、罰すると言っても実行しない。賞罰に信頼性がないから、兵士や民衆は(君主のために)命懸けで戦おうとしないのだ。
解説
「褒めると言いながら褒美を与えず、罰すると言いながら罰を行わなければ、約束に嘘があるということになり、兵士も民も命がけで働こうとはしなくなる」という教えです。人の上に立つ人が、口では「よく頑張ったらちゃんと認める」「決まりを破ったら叱る」と言いながら、実際には気分次第でうやむやにしてしまうと、周りの人はすぐに見抜きます。親が子供に「今度こそ約束を守らなかったら○○にする」と言いながら毎回大目に見ていれば、子供はその言葉を信じなくなります。職場でも、頑張りが認めてもらえない、決まりを破っても誰も咎められないとなれば、誰も本気で力を尽くそうとはしません。褒めるときは本当に褒め、正すべきときは正す。この一貫した態度こそが、人をまとめる者への信頼を支えるのです。
この章句が説くこと
信賞必罰公平性信頼人事評価モチベーションルール運用
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