韓非子 / 外儲說左下第三十三
公法令を傾側し、臣を先後するに言を以てし、臣の免るるを欲するや甚し。...獄決し罪定まるに及び、公倣然として悅ばず、顔色に形わる。...此れ臣の悦びて公を徳とする所以なり。
書き下し
公法令を傾側し、臣を先後するに言を以てし、臣の免るるを欲するや甚し。...獄決し罪定まるに及び、公倣然として悅ばず、顔色に形わる。...此れ臣の悦びて公を徳とする所以なり。
現代語訳
(あなたは)法を様々に検討し、私のために弁護し、私がなんとか免罪されることを強く望んでくれた。...(しかし法は曲げられず)罪が決定した時、あなたは顔色を変えて憂い、喜ばなかった。...これが、私が(罰せられたにもかかわらず)あなたに感謝している理由です。
解説
リーダー(子皋)が部下(刖危)に厳しい処分(刖足)を下さねばならない時の心得です。ルール(法)は厳格に適用しつつも、リーダーが最後まで部下の立場に立って弁護(免るるを欲す)し、処分が決まった後も心から憂う(悅ばず)姿勢を見せること。その「私情(仁心)」は部下に伝わり、ルールの厳格さ(公)と人間的な信頼(徳)を両立させることができます。
この章句が説くこと
信賞必罰情と理ルールと人間性公平性信頼パフォーマンス管理
関連する章句
-
『韓非子』初見秦第一言賞而不與、言罰而不行、賞罰不信、故士民不死。
-
『韓非子』姦劫弒臣第十四夫れ嚴刑重罰は、民の悪む所なるも、而れども國の治まる所以なり。百姓を哀憐して、刑罰を軽くするは、民の喜ぶ所なるも、而れども國の危うき所以なり。
-
『韓非子』有度第六過ちを刑するに大臣をも避けず、善を賞するに匹夫をも遺れず。
-
『韓非子』主道第五誠に功有れば、則ち疏賤と雖も必ず賞し、誠に過ち有れば、則ち近愛と雖も必ず誅す。
-
『韓非子』心度第五十四刑勝てば民静かに、賞繁ければ姦生ず。故に民を治むる者は、刑勝つは、治の首なり、賞の繁きは、亂の本なり。
-
『韓非子』詭使第四十五賞祿者所以盡民力易下死也。今戰勝攻取之士勞而不賞、而卜筮視手理、狐蠱為順辭於前者、日賜。