韓非子 / 心度第五十四
時移りて而も法易らざる者は亂れ、能衆くして而も禁變ぜざる者は削らる。故に聖人の民を治むるや、法は時と與に移りて禁は能と與に變ず。
新字:時移りて而も法易らざる者は乱れ、能衆くして而も禁変ぜざる者は削らる。故に聖人の民を治むるや、法は時と与に移りて禁は能と与に変ず。
書き下し
時移りて而も法易らざる者は亂れ、能衆くして而も禁變ぜざる者は削らる。故に聖人の民を治むるや、法は時と與に移りて禁は能と與に變ず。
現代語訳
時代(時)が変わってもルール(法)を変えない組織は、混乱する。できること(能)が増えた(=状況が変わった)のにルール(禁)を変えない組織は、弱体化する。故に、聖人の統治は、ルールを時代に合わせて(時と與に)更新し、規制を状況の変化(能と與に)に合わせて変える。
解説
組織のアジリティ(俊敏性)の重要性を説く。市場環境や技術(時)が変化しているのに、社内ルールや業務プロセス(法)を固定化していると、現場は混乱(亂れ)する。組織の能力や事業(能)が多角化したのに、旧来の画一的な管理(禁)を続ければ、組織は衰退(削らる)する。ルールは「変えないこと」が目的ではなく、「状況適応させること」が目的である。
この章句が説くこと
変化対応アジリティ組織変革イノベーション陳腐化