韓非子 / 説疑第四十四
禁姦之法、太上禁其心、其次禁其言、其次禁其事。
書き下し
姦を禁ずるの法は、太上(最上)は其の心を禁じ、其の次は其の言を禁じ、其の次は其の事を禁ず。
現代語訳
不正を防ぐ方法として、最上なのは(不正をしようとする)その心を未然に防ぐことであり、次善の策は(不正な)言動を禁じること、最低なのは(不正な)行為が起きてからそれを禁じる(罰する)ことである。
解説
不正を防ぐやり方には段階がある。一番優れているのは、そもそも不正を働こうという心が起きないようにすること。次に良いのは、よくない言葉や態度が出た時点でそれを戒めること。一番劣っているのは、実際に不正な行いが起きてしまってから罰することである、と韓非は説きます。問題が起きてから叱ったり罰したりするのでは、もう手遅れになっていることが少なくありません。よくない言動を見つけて注意するのも大切ですが、それだけでは十分とは言えません。本当に大切なのは、家庭でも職場でも、そもそも悪いことをしようという気持ちが芽生えないような、日頃の空気や仕組みを作っておくことです。芽が出る前の土づくりこそが、一番の備えになるのです。
この章句が説くこと
リスクマネジメントコンプライアンス内部統制予防法務企業文化
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