韓非子 / 定法第四十三
然而無術以知姦,則以其富強也資人臣而已矣。及孝公、商君死,惠王即位,秦法未敗也,而張儀以秦殉韓、魏。
新字:然而無術以知姦,則以其富強也資人臣而已矣。及孝公、商君死,恵王即位,秦法未敗也,而張儀以秦殉韓、魏。
書き下し
然れども術の以て姦を知る無ければ、則ち其の富強を以てして、人臣に資するのみ。...主、術の以て姦を知る無ければなり。
現代語訳
しかしながら、君主に不正を見抜く術がなければ、国が富み強くなっても、ただ臣下の私腹を肥やす手助けをするだけである。君主に術がないからである。
解説
どれほど立派な決まりが整い、国が富んで強くなったとしても、上に立つ者に不正を見抜く目がなければ、その豊かさはただ臣下たちの懐を潤すだけに終わってしまう。実際、秦では孝公や商君が世を去った後、決まりそのものは崩れていなかったのに、恵王には不正を見抜く目がなかったために、家臣の張儀が秦の利益を犠牲にして韓や魏に肩入れするようなことが起きたと韓非は述べます。会社が儲かっていても、経営する人が幹部の動きをきちんと見ていなければ、その利益は一部の人間の懐に消えていくだけかもしれません。決まりを作るだけで満足せず、それがきちんと守られているかを見届ける目を持ち続けることが欠かせないのです。
この章句が説くこと
ガバナンス経営監視内部不正利益相反権力の私物化エージェント問題
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