韓非子 / 飾邪第十九
亂弱者亡,人之性也;治强者王,古之道也。越王勾踐恃大朋之龜與吴戰而不勝,身臣入宦于吴;反國弃龜,明法親民以報吴,則夫差爲擒。
新字:乱弱者亡,人之性也;治强者王,古之道也。越王勾践恃大朋之亀与吴戦而不勝,身臣入宦于吴;反国弃亀,明法親民以報吴,則夫差為擒。
書き下し
越王勾踐、大朋の龜を恃みて呉と戦いて勝たず、身は臣として入りて呉に宦せしも、國に反りて龜を棄て、法を明らかにし、民に親しみて以て呉に報ずれば
現代語訳
越王の勾踐は、大亀の占いを頼りにして呉と戦ったが勝てず、自身は臣下として呉に仕えた。しかし、国に帰ってからは占いを捨て、法(ルール)を明確にし、民衆の支持を得る(民に親しむ)ことで呉に報復した。
解説
越の王・勾踐は、大きな亀を使った占いを頼みにして呉と戦いましたが勝てず、自ら人質同然の身となって呉に仕える屈辱を味わいました。しかし国に帰ってからは、占いに頼ることをきっぱりやめ、決まりごとをはっきりさせ、民衆に寄り添って支持を集め直し、そうしてついに呉への恨みを晴らしました。負けた本当の原因が、目に見えない運任せのものに頼っていたことにあると気づき、はっきりした決まりと、人々の心をつかみ直すという地に足のついたやり方に切り替えたからこその立て直しです。仕事でうまくいかなかった時に「運が悪かった」で片付けてしまう人は、同じ失敗を繰り返します。本当に立て直したいなら、占いや運任せをやめて、やり方そのものを見直し、周りの人たちの信頼を一から積み直すことです。負けを認め、根本から変える勇気こそが、本当の逆転につながります。
この章句が説くこと
失敗からの学習方向転換仕組み化ルール合理性
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