韓非子 / 外儲說左下第三十三
夫爵祿旂章,所以異功伐别賢不肖也。故晉國之法,上大夫二輿二乘,中大夫二輿一乘,下大夫專乘,此明等級也。且夫卿必有軍事,是故脩車馬,比卒乘,以備戎事。有難則以備不虞,平夷則以給朝事。今亂晉國之政,乏不虞之備,以成節,以絜私名,獻伯之儉也可與?
新字:夫爵禄旂章,所以異功伐别賢不肖也。故晉国之法,上大夫二輿二乗,中大夫二輿一乗,下大夫専乗,此明等級也。且夫卿必有軍事,是故脩車馬,比卒乗,以備戎事。有難則以備不虞,平夷則以給朝事。今乱晉国之政,乏不虞之備,以成節,以絜私名,献伯之倹也可与?
書き下し
夫れ爵祿・旂章は、功伐を異にし、賢不肖を別つ所以なり。...今晉國の政を亂し、不虞の備えを乏しくして、以て節倹を成し、以て私名を繋くす。
現代語訳
そもそも高い地位や報酬(爵祿)とは、功績(功伐)の違いを明らかにし、優秀な者とそうでない者(賢不肖)を区別するためにある。...(それなのに獻伯は)国のルール(政)を乱し、いざという時の備え(不虞の備え)もせず、ただ「倹約している」という個人的な名声(私名)を得ようとしているだけだ。
解説
報酬や待遇(爵祿)とは、個人の「功績」に応じて正当な「格差」をつけるための重要な経営ツールです。幹部(獻伯)が「清貧」をアピール(私名)するために、その地位にふさわしい報酬や待遇(馬や車)を辞退することは、一見美徳に見えますが、それは「功績と報酬の連動」という組織の根本ルールを破壊し、他の功績ある者へのインセンティブを失わせる行為だ、という批判です。
この章句が説くこと
インセンティブ報酬制度清貧の弊害格差の正当化ノブレス・オブリージュの誤用
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