韓非子 / 大體第二十九
不吹毛而求小疵,不洗垢而察難知;不引繩之外,不推繩之内;不急法之外,不緩法之内;
新字:不吹毛而求小疵,不洗垢而察難知;不引縄之外,不推縄之内;不急法之外,不緩法之内;
書き下し
縄の外に引かず、縄の内に推さず、法の外に急にせず、法の内に緩くせず。
現代語訳
(墨)縄の外側だからといって(良しとして)引っ張らず、内側だからといって(ダメだと)押し戻さない。ルール(法)の範囲外のことを急いでやらせず、ルールの範囲内のことを怠けさせない。
解説
大工が使う墨縄で引いた線の外側だからといって甘く見て良しとせず、内側だからといって厳しく押し返すこともしない。決まりの範囲を超えたことを急かして無理にやらせることもせず、決まりの範囲内のことを大目に見て怠けさせることもしない、という教えです。決まりというものは、その時々の気分や相手との関係で、厳しくしたり緩めたりするものではなく、誰に対しても同じ物差しで、淡々と当てはめるべきだということです。例えば、同じ遅刻でも、気に入っている人には大目に見て、そうでない人には厳しく咎めるようでは、決まりそのものへの信頼が崩れてしまいます。家庭のしつけでも、兄弟姉妹によって基準を変えれば不満のもとになります。誰に対しても同じ基準を守り抜くことこそ、皆から信頼される秘訣です。
この章句が説くこと
公平性ルール運用厳格な適用一貫性コンプライアンス
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