韓非子 / 大體第二十九
不逆天理,不傷情性;不吹毛而求小疵,不洗垢而察難知;
書き下し
毛を吹きて小疵を求めず、垢を洗いて知り難きを察せず。
現代語訳
(他人の)毛を吹き飛ばして小さな傷を求めず、垢を洗い流してまで分かりにくい欠点を探ろうとしない。
解説
人の体にある毛を吹き分けてまで、隠れた小さな傷を探し出そうとせず、垢をわざわざ洗い落としてまで、分かりにくい欠点をあばこうとはしない、という教えです。上に立つ人が、部下や周りの人のあら探しばかりに夢中になり、重箱の隅をつつくように細かい欠点を次々に見つけ出しては指摘していると、指摘される側はやる気をなくし、のびのびと働けなくなってしまいます。これは職場の上司と部下の間だけでなく、親子の関係にもよく当てはまります。子供の一挙一動を細かく監視し、些細な失敗まで見逃さずに叱っていては、子供は萎縮して自分で考えて動く力を失ってしまいます。大きな決まりや道理さえ守られているなら、細かいところにまで口を出しすぎないことが、人を伸び伸びと育てる知恵なのです。
この章句が説くこと
マイクロマネジメント粗探し権限移譲信頼性悪説
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