韓非子 / 安危第二十五
危道六有り、一に曰く、縄の内に断削す、二に曰く、法の外に斷割す
新字:危道六有り、一に曰く、縄の内に断削す、二に曰く、法の外に断割す
書き下し
危道六有り、一に曰く、縄の内に断削す、二に曰く、法の外に斷割す
現代語訳
組織を危険にする道(危道)は六つある。第一に、ルール(縄)の範囲内で、(恣意的に)人を罰すること。第二に、ルール(法)の範囲外で、(恣意的に)人を罰すること。
解説
組織が不安定になるのは、リーダーがルールを恣意的に運用する時である。1) ルールを悪用し、特定の人物を(合法的に)陥れること(縄の内に断削す)。 2) ルールを無視し、感情や権力で(違法に)罰すること(法の外に斷割す)。どちらもルールの公平性を破壊し、組織の信頼を失わせる。
この章句が説くこと
恣意的な運用ルールの悪用パワハラコンプライアンス公平性
関連する章句
-
『韓非子』用人第二十七儀的を釋てて妄に發すれば、中ると雖も小にして巧みならず。法制を釋てて妄に怒れば、殺戮すと雖も姦人恐れず。
-
『韓非子』詭使第四十五法令者所以為治也。而従法令、為私善、世謂之忠。
-
『韓非子』有度第六法は貴に阿らず、縄は曲れるに撓まず。
-
『韓非子』孤憤第十一其の罪過を以て誣う可き者は、公法を以てして之を誅し、其の罪過を以て被る可からざる者は、私剣を以てして之を窮す。
-
『十七条憲法』第五条五曰、絶餮棄欲、明辨訴訟。其百姓之訟、一日千件。一日尚爾、況乎累歳。頃者、治訟之人、常以利心、受財行察。便見財人之訟、如水投石。貧者之訴、似石投水。是以貧民、則不知所由。臣道亦於焉闕。
-
『韓非子』大體第二十九縄の外に引かず、縄の内に推さず、法の外に急にせず、法の内に緩くせず。