格言聯璧 / 處事類・天下に化すべからざるの人無し
以真實肝膽待人,事雖未必成功,日後人必見我之肝膽。 以詐偽心腸處事,人即一時受惑,日後人必見我之心腸。 天下無不可化之人,但恐誠心未至。 天下無不可為之事,只怕立志不堅。
新字:以真実肝胆待人,事雖未必成功,日後人必見我之肝胆。 以詐偽心腸処事,人即一時受惑,日後人必見我之心腸。 天下無不可化之人,但恐誠心未至。 天下無不可為之事,只怕立志不堅。
書き下し
眞實の肝膽を以て人を待てば、事未だ必ずしも功を成さずと雖も、日後人必ず我の肝膽を見ん。 詐偽の心腸を以て事に處すれば、人即ひ一時惑ひを受くるも、日後人必ず我の心腸を見ん。 天下に化すべからざるの人無し、但だ誠心の未だ至らざるを恐る。 天下に爲すべからざるの事無し、只だ立志の堅からざるを怕る。
現代語訳
真実のまごころで人に接すれば、事は必ずしもうまくいかなくても、後になって人は必ず自分のまごころを見てくれます。 偽りの腹の内で事を処すれば、人は一時は惑わされても、後になって必ず自分の腹の内を見抜きます。 世の中に感化できない人はいません。ただ誠意がまだ届いていないことを恐れるだけです。 世の中にできない事はありません。ただ志が固くないことを恐れるだけです。
解説
前の対句は、真心で人に接すれば、事がうまくいかなくても後で必ず真心は伝わり、偽りの心で事を処せば、一時は人を惑わせても後で必ず本心が見抜かれると言います。肝胆はまごころ、心腸は腹の内のことです。どちらも「日後」と、時間が本当の姿を明らかにする点で共通しています。後の対句は、変えられない人はおらず、ただ誠意が足りないだけであり、できない事はなく、ただ志が固くないだけだと説きます。人が動かないとき、事が進まないとき、原因をまず自分の誠と志に求めるという、厳しくも前向きな見方です。すぐに報われなくても、誠実さは時間をかけて必ず見られているという言葉は、地道に働く人の支えになるでしょう。
この章句が説くこと
誠実立志信頼処事感化
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