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長短経 / 任長

魏武詔曰、「進取之士、未必能有行。有行之士、未必能進取。陳平豈篤行、蘇秦豈守信耶?而陳平定漢業、蘇秦濟弱燕任其長也。」

新字:魏武詔曰、「進取之士、未必能有行。有行之士、未必能進取。陳平豈篤行、蘇秦豈守信耶?而陳平定漢業、蘇秦済弱燕任其長也。」

書き下し

魏武の詔に曰く「進取の士は未だ必ずしも能く行有らず。行有るの士は未だ必ずしも能く進取せず。陳平豈に篤行ならんや、蘇秦豈に信を守らんや。而るに陳平は漢業を定め、蘇秦は弱燕を済う。其の長に任ずればなり」と。

現代語訳

魏の武帝(曹操)の詔にこうある。「攻めて取っていく人物が、必ずしも品行を備えているとはかぎらない。品行のある人物が、必ずしも攻めて取っていけるとはかぎらない。陳平が篤実な行いの人であっただろうか。蘇秦が信義を守る人であっただろうか。それでも陳平は漢の事業を定め、蘇秦は弱い燕を救った。その人の長所に任せたからである」。

解説

曹操の求賢令の論法です。品行と成果は別の軸であって、片方を条件にすればもう片方を失う、と言い切ります。陳平は金銭にだらしなく兄嫁との噂まで立った人物、蘇秦は六国を渡り歩いた変節漢。それでも劉邦は陳平を使い、燕は蘇秦に救われました。人物審査を厳しくするほど、組織は安全になる代わりに何も取れなくなります。何を守りたくてその基準を置いているのか、基準の側を疑ってみる価値があります。

この章句が説くこと

人材登用長所品行曹操陳平蘇秦

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