呂氏春秋 / 孟秋④
是月也,農乃升穀。天子嘗新,先薦寢廟。命百官,始收歛。完隄防,謹壅塞,以備水潦。修宮室,坿墻垣,補城郭。
新字:是月也,農乃升穀。天子嘗新,先薦寝廟。命百官,始収歛。完隄防,謹壅塞,以備水潦。修宮室,坿墻垣,補城郭。
書き下し
是の月や、農乃ち穀を升む。天子、新を嘗め、先づ寢廟に薦む。百官に命じて、始めて収斂せしむ。隄防を全くし、壅塞を謹み、以て水潦に備え、宮室を修め、牆垣を坿い、城郭を補わしむ。
現代語訳
この月には、農民が収穫した穀物を献上する。天子は新穀を味わい、まず祖先の廟に供える。役人たちに命じて収穫の取り入れを始めさせる。堤防を完全にし、用水のせき止めを念入りにして水害に備え、宮室を修理し、垣根を築き固め、城郭を補修させる。
解説
秋の実りの取り入れと、それに伴う備えを述べた月令の一段です。農民が新穀を献上し、天子はまず祖廟に供えてから味わい、官に命じて収穫を始めさせます。あわせて堤防や用水のせき、宮室・城郭の修繕を命じ、来たる水害や冬に備えます。新穀をまず祖先に供える「薦新」の礼は、収穫を天と祖先の恵みとして感謝する古代農耕社会の精神を表します。実りの季節に感謝しつつ次に備えるという発想は、成果を確認し次の局面へ準備を整える現代の営みにも通じます。
この章句が説くこと
収穫薦新寝廟堤防城郭農事
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