十七条憲法 / 第八条
群卿百寮、早朝晏退。公事靡盬、終日難尽。是以遅朝不逮于急、早退必不尽其功。
書き下し
群卿百寮(ぐんけいひゃくりょう)、早(つと)に朝(まい)りて晏(おそ)く退(しりぞ)け。公事(くじ)盬(しお)きこと靡(な)く、終日(ひねもす)にも尽(つ)くし難(がた)し。是(ここ)を以(もっ)て遅(おそ)く朝(まい)れば急(きゅう)に逮(およ)ばず、早く退(しりぞ)けば必(かなら)ずその功(こう)を尽(つ)くさず。
現代語訳
役人たちは朝早く出仕し、夜遅く退出しなさい。公務はうわべだけ適当に済ませてよいものではなく、一日中かけても終えるのが難しいほどだ。だから、朝遅く出勤したのでは緊急の用件に間に合わず、早く退出したのでは必ずその業務を全うできない。
解説
第八条は「役人は朝早く出て夜遅く退け」と説きますが、これは現代における長時間労働の推奨ではなく、「職務に対する責任感(コミットメント)」と解釈すべき箇所です。公務はうわべだけで済ませられるものではなく、一日かけても終わらないほど奥が深いという前提があります。だからこそ、遅く出勤すれば急な用件に対応できず、早く退出すればその日の務めを果たせないというのです。リーダー層が率先垂範して業務に向き合う姿勢がなければ、組織全体の士気は下がります。時間にルーズであることは信用を失う第一歩であり、いざという時の対応力を欠く原因にもなります。
この章句が説くこと
率先垂範タイムマネジメントコミットメント職業倫理規律
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