韓非子 / 八姦第九
人臣為る者は、諸侯の辯士を求め、國中の能説者を養い、之をして以て其の私を語り、巧文の言、流行の辭を為さしむ。
新字:人臣為る者は、諸侯の辯士を求め、国中の能説者を養い、之をして以て其の私を語り、巧文の言、流行の辞を為さしむ。
書き下し
人臣為る者は、諸侯の辯士を求め、國中の能説者を養い、之をして以て其の私を語り、巧文の言、流行の辭を為さしむ。
現代語訳
臣下たる者が、他国(他社)の弁が立つ人物を招き、自社内の口達者な者を養い、彼らに自分の私的なアジェンダを語らせ、巧みなレトリックや、流行の(もっともらしい)言葉を使わせる。
解説
特定の幹部が、外部コンサルタント(辯士)や社内のインフルエンサー(能説者)を利用し、流行のバズワード(流行の辭)を並べた「もっともらしい理屈」で経営陣を言いくるめ、自部門の利益誘導や私的な目的(其の私)を達成しようとすること。
この章句が説くこと
情報操作コンサルタント依存バズワードロビイング流行
関連する章句
-
『韓非子』姦劫弒臣第十四世主、仁義の名を美として其の實を察せず。
-
『韓非子』內儲說下六微第三十一荊王の愛する所の妾に鄭袖という者有り。...王甚だ人の口を掩うを喜ぶなり。...鄭袖曰く、「此れ固より王の臭を惡むを言う。」...王悻然として怒りて曰く、「之を劓れ。」
-
『韓非子』備內第十七大臣比周し、上を蔽いて一と為り、陰に相善くして陽に相惡み、以て私無きを示し、耳目を相為して、以て主の隙を候う。
-
『韓非子』三守第十六事敗るれば主と其の禍を分かち、而して功成らば則ち臣獨り之を専らにす。...心を壹にし辭を同じくして以て其の美を語らば、則ち主として悪を言う者は必ず信ぜられざらん。
-
『韓非子』孤憤第十一郎中因らざれば則ち主に近づくを得ず。故に左右之が為に匿す。學士因らざれば則ち養祿薄く禮卑す。故に學士之が為に談ずるなり。