韓非子 / 初見秦第一
且臣聞之曰:「削株無遺根,無與禍鄰,禍乃不存。」
新字:且臣聞之曰:「削株無遺根,無与禍鄰,禍乃不存。」
書き下し
且つ臣之を聞く、曰く、「株を削りて根を遺す無く、禍と隣する無ければ、禍乃ち存せず」と。
現代語訳
さらに私はこう聞いている。「切り株を削るときは根まで残さず取り除き、禍いと隣り合わせにならなければ、禍いは存在しなくなる」と。
解説
木を切るなら根まで取り除き、禍いの種と隣り合わせに暮らさなければ禍いは起きない、という古い言葉を引いた句です。旧稿は「削迹」としていましたが、底本は「削株」で、切り株を根こそぎにするという意味がはっきりします。初見秦篇では、秦が楚や魏、趙を追い詰めながら、とどめを刺さずに和睦して相手を立ち直らせた失策を責める流れの中で使われています。問題の根本を残したまま表面だけ片づけると、同じ問題が必ず再発します。組織の不祥事や慢性的なトラブルでも、原因を根まで断たない限り、禍いはまた隣にやってくるのです。
この章句が説くこと
禍根根本原因分析(RCA)問題解決根本リスクマネジメント決断
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