韓非子 / 外儲說左下第三十三
名爲多與之,其實少,雖無臞,亦不可得也。主不審其情實,坐而患之,馬猶不肥也。
新字:名為多与之,其実少,雖無臞,亦不可得也。主不審其情実,坐而患之,馬猶不肥也。
書き下し
主其の情實を審らかにせずして、坐して之を患うとも、馬猶ほ肥えざらん。
現代語訳
君主がその実情を明らかにせず、ただ座ってそれを悩んでいても、馬は決して太らないだろう。
解説
問題が発生した際、リーダーが「結果(痩せた馬)」だけを見て嘆き、その「原因(飼育係の中抜き)」を調査・特定(情實を審らかにせず)しなければ、問題は解決しないという教訓です。現場で「なぜかパフォーマンスが上がらない(痩せた馬)」時、それは「予算(菽粟)」が足りないのではなく、実行プロセス(飼育係)のどこかでリソースが正しく使われていない(中抜き)可能性を疑うべきです。
この章句が説くこと
根本原因分析(RCA)結果とプロセス中抜き現場の把握問題解決
関連する章句
-
『韓非子』初見秦第一且つ之を聞く、曰く、「迹を削りて根を遺す無かれ。禍と鄰すること無ければ、禍は乃ち存せず。」
-
論語・里仁篇子曰く、「人の過ちや、各々其の党に於てす。過ちを観て、斯(ここ)に仁を知る。」
-
孟子・告子章句下白圭曰く、「丹の水を治むるや、禹より愈れり。」孟子曰く、「子過てり。禹の水を治むるは、水の道なり。是の故に禹は四海を以て壑(たに)と為せり。今吾子は鄰國を以て壑と為す。水逆行する、之を洚水と謂う。洚水とは洪水なり。仁人の惡む所なり。吾子過てり。」
-
『韓非子』外儲說左下第三十三肉を以て蟻を去らば蟻愈々多く、魚を以て蝿を驅らば蝿愈々至らん。
-
論語・衛霊公篇子曰く、「如之何、如之何と曰わざる者は、吾之を如何ともする末(な)きのみ。」
-
論語・衛霊公篇子曰わく、過ちて改めざる、これを過ちという。