墨子 / 備水
竝船以為十臨,臨三十人,人擅弩計四有方,必善以船為轒二十舡為一隊,選材士有力者三十人共舡亦二十人人擅有方,劒甲鞮瞀,十人擅苖。先養材士為異舍,食亦父母妻子以為質,視水可決,以臨轒決外隄,城上為射㩘疾佐之。
新字:並船以為十臨,臨三十人,人擅弩計四有方,必善以船為轒二十舡為一隊,選材士有力者三十人共舡亦二十人人擅有方,劒甲鞮瞀,十人擅苖。先養材士為異舎,食亦父母妻子以為質,視水可決,以臨轒決外隄,城上為射㩘疾佐之。
書き下し
船を竝べて以て十臨と為す。臨は三十人、人ごとに弩を擅にし、計りて四に方有り。必ず善く船を以て轒と為す。二十舡を一隊と為す。材士の力有る者三十人を選び、舡を共にす。亦の二十人は人ごとに方有るを擅にし、劒・甲・鞮瞀あり、十人は苖を擅にす。先ず材士を養いて異舍と為し、亦の父母妻子を食わしめて以て質と為す。水の決す可きを視て、臨轒を以て外隄を決す。城上、射㩘を為して疾く之を佐く。
現代語訳
船を並べて十の陣を組む。一つの陣は三十人、一人ずつ弩を持ち、数えて四つの隊とする。必ず船をうまく組み合わせて構えとする。二十隻を一隊とする。腕の立つ力のある者三十人を選び、船に乗り組ませる。うち二十人は一人ずつ武器を持ち、剣と鎧と兜を備え、十人は工具を持つ。まず腕の立つ者を別の宿舎で養い、その父母妻子を養って人質とする。水が切れる見込みを見て、船の構えで外の堤を切る。城壁の上では射手を配して急いで助ける。
解説
水攻めに対する反撃の編成です。船を組んで敵の築いた堤を切りに行く。危険な任務なので、選ばれた兵は別の宿舎に置き、家族を養って人質とする。決死の任務に人質を取るという記述は生々しく、墨家の守城が理想論ではなく実際の軍事組織の運用だったことを示しています。理想を掲げた集団が、現実にどこまで踏み込んだかが見える箇所です。
この章句が説くこと
編成決死人質運用水攻め
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『墨子』備穴城上、二十步に一藉車、隊に當たる者は此の數を用いず。城上、三十步に一壟竈。火を傳うる者は必ず布麻・什革・盆を以てす。十步に一柄、長さ八尺、什の大いさは二什以上を容れ、三十に到る。敝裕・新布、長さ六尺、中に柄を拙し、長さ丈。十步に一つ、必ず大繩を以て箭と為す。城上、十步に一水缻、三石以上を容れ、小大相い雜う。盆・蠡各おの二つ。財りて卒の乾飯と為し、人ごとに二斗、以て隂雨に備う。面に燥處に積ましめ、守をして城内の堞外に行餐せしむ。器備を置く。殺・沙礫・鐵、皆な坏斗と為す。陶者をして薄缻の大いさ一斗以上、二斗に至るを為らしめ、即ち三秘を取用し、合わせ束ね堅くして斗と為す。城上、隔棧の髙さ二、亦の一未を剡ぐ。閨門を為る。閨門は兩扇、各おの自ら閉づ可からしむ。闉池を救う者は、火を以て争い、槀を鼓し、外内に馮瑱し、柴を以て燔と為す。靈丁、三丈に一火、耳、之を施す。十步に一人、柴内に居り、弩す。弩は半ば狗犀の為に之を環らす。牆は七步にして一つ。
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『墨子』備穴機の長さ六尺、貍むること一尺、兩杖、合わせて之を為る。輼輼の長さ二尺、中を鑿ちて之を夫し、道と為す。臂の長さは桓に至る。二十步に一つ、善く射る者をして之に佐せしむること一人、皆な城上を離るる勿かれ。百步に一樓、樓に四植、植、皆な通舄を為る。下は髙さ丈、上は九尺、廣さ長さ各おの丈六尺、皆な寜を為る。三十步に一突、九尺、廣さ十尺、髙さ八尺、鑿つこと廣さ三尺、表二尺、寜を為る。城上に攅火を為る。夫の長さは城の髙下を以て度と為し、火を亦の末に置く。城上、九尺に一弩・一㦸・一權・一斧・一艾、皆な參石を積む。蒺蔾。渠の長さ丈六尺、夫の長さ丈、臂の長さ六尺、亦た貍むる者三尺。渠を樹つるに堞毋くんば、堞は三尺。藉莫の長さ八尺、廣さ七尺、亦た木なり。廣さ五尺、中に藉苴して之を橋と為す。索は亦の端。適、攻むれば一たび人をして之を下上せしめ、離るる勿かれ。
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『墨子』備城門城上、七尺に一渠。長さ丈五、貍むること三尺、堞を去ること五寸。夫の長さ丈二尺、臂の長さ六尺。半植に一鑿、内に後ろ長さ五寸。夫に兩鑿、渠夫の前端は堞より下ること四寸にして適す。渠を貍め坎を鑿ちて覆うに瓦を以てす。冬日は馬夫を以て寒がしむ。皆な命を待つ。若しくは瓦を以て坎を為す。城上、千步に一表、長さ丈。水を棄つる者は表を操りて之を摇がす。五十步に一厠、下と圂を同じくす。厠に之く者は操るを得ず。城上、三十步に一藉車、隊に當たる者は用いず。城上、五十步に一道陛、髙さ二尺五寸、長さ十步。城上、五十步に一樓、□勇、勇は必ず重ぬ。士樓は百步に一つ、外門に樓を發し、左右に之を渠す。樓の為に藉慕を加え、棧上、之を出だして以て外を救う。城上、皆な室有るを得る毋かれ。若し依り匿る可き者あらば、盡く之を除去せよ。城下の州道の内、百步に一積藉、三千石以上を下る毋く、善く之を塗る。
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『墨子』備城門守法。五十步に丈夫十人、丁女二十人、老小十人。之を計るに五十步に四百人。城下の樓本、率ね一步に一人、二十步に二十人。城の小大、此を以て之を率し、乃ち以て圍を守るに足る。宕馮、面して之に蛾傳せんに、主人は則ち先ず之を知る。主人、利し、客、適す。客、攻むるに遂を以てし、十萬の衆にして、攻むること四隊に過ぐる無し。上術は廣さ五百步、中術は三百步、下術は五十步。諸そ百五步を盡くさざる者は、主人、利して客、病む。廣さ五百步の隊は、丈夫千人、丁女子二千人、老小千人、凡そ千人にして、以て之に應ずるに足る。此れ守術の數なり。