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韓非子 / 存韓第二

且臣聞之、「唇亡則齒寒。」夫秦・韓、不得無同憂、其形可見。

書き下し

且つ臣之を聞く、『唇亡ぶれば則ち齒寒し。』夫れ秦・韓は憂いを同じくする無きを得ず、其の形見る可し。

現代語訳

さらに私は「唇がなくなれば歯が寒い」と聞いております。秦と韓は、憂いを同じくせざるを得ない(運命共同体である)ことは、その状況を見れば明らかです。

解説

「唇がなくなれば歯が寒くなる、という言葉を聞いている。秦と韓は憂いを共にせざるを得ない間柄であり、そのことは形を見れば明らかだ」という一節です。「唇亡歯寒」とは、密接に支え合う二つのものの片方が失われれば、もう片方も必ず痛手を受けるという教えです。会社と大事な取引先、隣近所同士、あるいは夫婦や親子のような近しい間柄も同じです。自分の都合だけを優先して、支え合っている相手を切り捨てたり見捨てたりすれば、巡り巡って自分自身も同じ寒さにさらされることになります。持ちつ持たれつの関係にあるときほど、相手の苦しみを自分のこととして受け止める姿勢が、結局は自分自身を守ることにつながるのです。

この章句が説くこと

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