韓非子 / 外儲說左下第三十三
其の姊往きて之を看る。暮れて門に後れて閉づ。因て郭を踰えて入る。車遂に其の足を刖る。趙成侯以て不慈と為して、之が璽を奪いて之が令を免ず。
書き下し
其の姊往きて之を看る。暮れて門に後れて閉づ。因て郭を踰えて入る。車遂に其の足を刖る。趙成侯以て不慈と為して、之が璽を奪いて之が令を免ず。
現代語訳
(鄴の令、梁車を)その姉が訪問した。日暮れに門が閉まった後(の到着)となり、仕方なく城壁を乗り越えて入った。梁車は(ルール違反だとして)姉の足を切断する刑に処した。趙の成侯はこれを「人情に悖る(不慈)」として、彼の職を解いた。
解説
ルール(法)を機械的・非人間的に適用することの愚かさです。法治主義を説く韓非子でさえ、この事例ではルール(郭を踰う)よりも人情(不慈)を優先しなかった梁車を否定的に描いています(成侯は彼を罷免)。ルールは組織(國)を守るためにありますが、そのルールが人としての道(慈)を完全に踏みにじる時、組織のトップ(成侯)はそれを止める判断をすべきです。
この章句が説くこと
ルールの機械的適用人情とルール本末転倒例外処理非人道的法と情