呂氏春秋 / 有始⑦
何謂九藪?吳之具區,楚之雲夢,秦之陽華,晉之大陸,梁之圃田,宋之孟諸,齊之海隅,趙之鉅鹿,燕之大昭。
新字:何謂九藪?吳之具区,楚之雲夢,秦之陽華,晉之大陸,梁之圃田,宋之孟諸,斉之海隅,趙之鉅鹿,燕之大昭。
書き下し
何をか九藪と謂う。吳の具區・楚の雲夢・秦の陽華・晉の大陸・梁の圃田・宋の孟諸・齊の海隅・趙の鉅鹿・燕の大昭なり。
現代語訳
九藪とは何か。呉の具区、楚の雲夢、秦の陽華、晋の大陸、梁の圃田、宋の孟諸、斉の海隅、趙の鉅鹿、燕の大昭である。
解説
この段は各国を代表する九つの大きな沢すなわち湿地・湖沼地帯を列挙します。呉の具区つまり太湖、楚の雲夢の沢などが有名で、それぞれ諸国に一つずつ配されています。藪沢は魚や鳥、草木の豊かな資源の宝庫であり、古代の人々の生活と経済を支える重要な自然でした。呂氏春秋はこれを九山や六川と並べ、大地の水と生き物の豊かさを示します。湿地が育む生態系と資源に注目する視点は、現代の湿地保全や生物多様性の考え方にも通じ、自然の恵みを国の富として捉える古人の目を伝えます。
この章句が説くこと
九藪雲夢具区湿地藪沢資源
関連する章句
-
孫子・作戦篇夫れ兵を鈍らせ鋭を挫き、力を屈し貨を殫くせば、則ち諸侯其の弊に乗じて起こり、智者有りと雖も、其の後を善くすること能わず。
-
呂氏春秋・有始②天に九野有り、地に九州有り、土に九山有り、山に九塞有り、澤に九藪有り、風に八等有り、水に六川有り。
-
呂氏春秋・有始④何をか九州と曰う。河・漢の間を豫州と為す、周なり。兩河の間を冀州と為す、晉なり。河・濟の間を兗州と為す、衛なり。東方を青州と為す、齊なり。泗上を徐州と為す、魯なり。東南を揚州と為す、越なり。南方を荊州と為す、楚なり。西方を雍州と為す、秦なり。北方を幽州と為す、燕なり。
-
呂氏春秋・有始⑥何をか九塞と謂う。大汾・冥阨・荊阮・方城・殽・井陘・令疵・句注・居庸なり。
-
呂氏春秋・有始⑨何をか六川と謂う。河水・赤水・遼水・黑水・江水・淮水なり。
-
呂氏春秋・有始⑤何をか九山と謂う。會稽・太山・王屋・首山・太華・岐山・太行・羊腸・孟門なり。