韓非子 / 觀行第二十四
目失鏡,則無以正鬚眉;身失道,則無以知迷惑。西門豹之性急,故佩韋以緩己;董安于之心緩,故佩弦以自急。
書き下し
西門豹の性は急なり、故に韋を佩びて以て自ら緩くし、董安于の心は緩なり、故に弦を佩びて以て自ら急にす。
現代語訳
西門豹は性急だったので、なめし革(韋)を身につけて自分を戒め、緩やかにしようとした。董安于は心が緩んでいたので、弓の弦(弦)を身につけて自分を戒め、緊張感を持たせようとした。
解説
西門豹はせっかちな性分だったので、なめし革を身につけてゆったり構えるよう自分を戒め、董安于は逆にのんびりしすぎる性分だったので、弓の弦を身につけて張り詰めた気持ちを保つよう自分を戒めました。生まれ持った気質は急には変えられませんが、それに気づいて、埋め合わせる工夫を身近に置くことはできる、という教えです。せっかちな人が深呼吸を習慣にしたり、のんびりしすぎる人があえて締め切りを紙に貼っておいたりするのも同じ知恵です。自分の癖を認めず気合いだけで直そうとするより、目に見える道具や習慣で穏やかに補うほうが、長続きし、周りの人とのつきあいも穏やかになります。
この章句が説くこと
自己管理強みと弱み感情知性セルフマネジメントリマインダー
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