荘子 / 列禦寇
以不平平,其平也不平;以不徵徵,其徵也不徵。明者唯為之使,神者徵之。夫明之不勝神也久矣,而愚者恃其所見入於人,其功外也,不亦悲乎!
新字:以不平平,其平也不平;以不徴徴,其徴也不徴。明者唯為之使,神者徴之。夫明之不勝神也久矣,而愚者恃其所見入於人,其功外也,不亦悲乎!
書き下し
不平を以て平らかにすれば、其の平らかなるや平らかならず。不徴(ふちょう)を以て徴すれば、其の徴するや徴せず。明なる者は唯だ之が使と為り、神なる者は之を徴す。夫れ明の神に勝たざるや久し。而るに愚者は其の見る所を恃みて人に入る。其の功は外なり。亦た悲しからずや。
現代語訳
平らでないもので平らにしようとすれば、その平らさは平らではない。確かでないもので確かめようとすれば、その確認は確認になっていない。目に見える明晰さは、ただ何かに使われるだけだ。霊妙なものだけが、本当に確かめられる。目に見える明晰さが、霊妙なものに勝てないのは、昔からのことだ。それなのに愚か者は、自分の目に見えたものを頼りに、人の世に入り込んでいく。その功績は、うわべだけのものだ。なんと悲しいことか。
解説
列禦寇篇を締めくくる一段です。「平らでないもので平らにしようとすれば、その平らさは平らではない」。歪んだ定規で測っても、正しくは測れません。自分の基準が歪んでいれば、それで測ったものはすべて歪みます。そして「愚か者は、自分の目に見えたものを頼りに、人の世に入り込む」。見えているものだけを頼りに動く。しかし見えているものは、ごく一部です。まず自分の定規を疑うこと。それが先なのです。
この章句が説くこと
以不平平其平也不平歪んだ定規見えるものだけを頼る明は神に勝てず
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