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荘子 / 漁父

孔子又再拜而起曰:「今者丘得遇也,若天幸然。先生不羞而比之服役,而身教之。敢問舍所在,請因受業而卒學大道。」客曰:「吾聞之:可與往者與之,至於妙道;不可與往者,不知其道,慎勿與之,身乃無咎。子勉之!吾去子矣,吾去子矣。」乃刺船而去,延緣葦間。

新字:孔子又再拝而起曰:「今者丘得遇也,若天幸然。先生不羞而比之服役,而身教之。敢問舎所在,請因受業而卒學大道。」客曰:「吾聞之:可与往者与之,至於妙道;不可与往者,不知其道,慎勿与之,身乃無咎。子勉之!吾去子矣,吾去子矣。」乃刺船而去,延縁葦間。

書き下し

孔子又た再拝して起ちて曰く、「今者、丘は遇うを得たり。天幸の若く然り。先生は羞じずして之を服役に比し、身ら之を教う。敢えて問う、舎(やど)の在る所を。請う、因りて業を受けて大道を卒(お)え学ばん」と。客曰く、「吾之を聞く、『与に往くべき者は之と与にし、妙道に至る。与に往くべからざる者は、其の道を知らず。慎みて之と与にする勿かれ。身は乃ち咎無し』と。子勉めよ。吾は子を去らん、吾は子を去らん」と。乃ち船を刺して去り、葦の間に延縁す。

現代語訳

孔子はまた二度拝礼して立ち上がり、言った。「今日、あなたにお会いできたのは、天の幸運のようなものです。先生は私を弟子として置くことを恥じず、自ら教えてくださった。どうか、お住まいをお教えください。そこで教えを受けて、大いなる道を最後まで学びたいのです」。客は言った。「私はこう聞いている。『ともに歩める者とは、ともに歩み、玄妙な道に至る。ともに歩めない者は、その道を知らない。慎んで、その者とは関わるな。そうすれば身に咎はない』と。あなたは励みなさい。私はあなたのもとを去ろう。去ろう」。そして櫂を差して船を出し、葦の間を漕ぎ去っていった。

解説

教えを受けたいと願う孔子を、漁師は置いて去っていく一段です。住まいすら教えません。「ともに歩める者とはともに歩む。ともに歩めない者とは関わるな」。冷たいようですが、これは見極めです。孔子はまだ、ともに歩める段階にない。だから去る。教えを与えることが、常に相手のためになるとは限りません。時が来ていない人に与えても、消化できないのです。そして葦の間を漕ぎ去る、その情景が美しい。

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