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荘子 / 譲王

湯將伐桀,因卞隨而謀,卞隨曰:「非吾事也。」湯曰:「孰可?」曰:「吾不知也。」湯又因瞀光而謀,瞀光曰:「非吾事也。」湯曰:「孰可?」曰:「吾不知也。」湯曰:「伊尹何如?」曰:「強力忍垢,吾不知其他也。」湯遂與伊尹謀伐桀。

新字:湯将伐桀,因卞随而謀,卞随曰:「非吾事也。」湯曰:「孰可?」曰:「吾不知也。」湯又因瞀光而謀,瞀光曰:「非吾事也。」湯曰:「孰可?」曰:「吾不知也。」湯曰:「伊尹何如?」曰:「強力忍垢,吾不知其他也。」湯遂与伊尹謀伐桀。

書き下し

湯将に桀を伐たんとす。卞随(べんずい)に因りて謀る。卞随曰く、「吾が事に非ざるなり」と。湯曰く、「孰(たれ)か可なる」と。曰く、「吾は知らざるなり」と。湯又た瞀光(ぼうこう)に因りて謀る。瞀光曰く、「吾が事に非ざるなり」と。湯曰く、「孰か可なる」と。曰く、「吾は知らざるなり」と。湯曰く、「伊尹は何如」と。曰く、「強力にして垢(はじ)を忍ぶ。吾は其の他を知らざるなり」と。湯遂に伊尹と与に桀を伐つを謀る。

現代語訳

湯王が桀王を討とうとして、卞随に相談した。卞随は「私の関わることではありません」と言った。湯王が「では誰がよいか」と尋ねると、「私は知りません」と答えた。湯王はまた瞀光に相談した。瞀光も「私の関わることではありません」と言った。「では誰がよいか」と尋ねると、「私は知りません」と答えた。湯王は「伊尹はどうか」と尋ねた。瞀光は「力が強く、恥を忍ぶことができます。それ以外は知りません」と答えた。湯王はそこで、伊尹とともに桀討伐を謀った。

解説

革命の相談を、二人が続けて断る一段です。二人とも「私の関わることではない」「誰がよいかも知らない」と言うだけ。相談に乗ることすら拒みます。そして伊尹について尋ねられて、「力が強く、恥を忍べる」とだけ答える。これは褒め言葉でしょうか。恥を忍べる、というのは、汚れ仕事ができるという意味でもあります。事を成す人には、恥を忍ぶ力が要る。しかしそれは、誰もが尊敬する資質とは限らないのです。

この一句を、あなたの毎日に。

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