荘子 / 庚桑楚
道者,德之欽也;生者,德之光也;性者,生之質也。性之動謂之為,為之偽謂之失。
新字:道者,徳之欽也;生者,徳之光也;性者,生之質也。性之動謂之為,為之偽謂之失。
書き下し
道なる者は、徳の欽(きん)なり。生なる者は、徳の光なり。性なる者は、生の質なり。性の動くを之れ為(い)と謂う。為の偽なるを之れ失と謂う。
現代語訳
道とは、徳が仰ぎ尊ぶものである。生とは、徳の輝きである。性とは、生の本質である。その性が動くこと、これを『為(行い)』という。その行いが偽りになること、これを『失』という。
解説
道・徳・生・性・為という連鎖が示される一段です。核心は最後の二句にあります。「性が動くことを行いという。その行いが偽りになることを失という」。本性から自然に出てきた動きは、行いです。ところが、それが人に見せるためのものになった瞬間、偽りになり、失われる。同じ行動でも、内から出たものと、見せるために作ったものは、まったく違います。良いことをしているつもりでも、それが誰かに見せるためなら、もう失われているのです。