菜根譚 / 後集
把握未定,宜絶迹塵囂。使此心不見可欲而不亂,以澄吾靜體。操持既堅,又當混迹風塵。使此心見可欲而亦不亂,以養吾圓機。
新字:把握未定,宜絶迹塵囂。使此心不見可欲而不乱,以澄吾静体。操持既堅,又当混迹風塵。使此心見可欲而亦不乱,以養吾円機。
書き下し
把握未だ定まらずんば、宜しく塵囂に迹を絶つべし。此の心をして欲すべきを見ずして乱れざらしめ、以て吾が静体を澄ます。操持既に堅からば、又た当に迹を風塵に混ずべし。此の心をして欲すべきを見て亦た乱れざらしめ、以て吾が円機を養う。
現代語訳
把握がまだ定まらなければ、俗塵の騒がしさから足跡を絶つべきだ。この心に、欲しくなるものを見せずに乱れないようにして、自分の静かな本体を澄ます。持ち堪える力がすでに固まれば、また足跡を俗塵に混ぜるべきだ。この心に、欲しくなるものを見せても乱れないようにして、自分の円やかな働きを養う。
解説
何かを身につける際、まずは誘惑の少ない環境で基礎を固めることが大切です。心がまだ不安定なうちは、欲求を刺激するようなものから距離を置き、自分の内面を静かに澄ませることに集中するべきでしょう。しかし、一度その基礎がしっかりと築かれたなら、今度はあえて誘惑の多い環境に身を置き、それでも心が乱れないかを試すことで、より強固な精神力や柔軟な対応力を養うことができます。段階を踏んで自分を鍛え、どんな状況でも揺るがない心の状態を目指すことが、真の成長へと繋がります。
この章句が説くこと
把握未定宜絶迹塵囂操持既堅又当混迹風塵