菜根譚 / 後集
試思未生之前有何象貌,又思既死之後作何景色,則萬念灰冷,一性寂然,自可超物外遊象先。
新字:試思未生之前有何象貌,又思既死之後作何景色,則万念灰冷,一性寂然,自可超物外遊象先。
書き下し
試みに思え、未だ生まれざるの前、何の象貌か有る。又た思え、既に死せる後、何の景色をか作す。則ち万念は灰冷し、一性は寂然として、自ら物外を超えて象先に遊ぶべし。
現代語訳
試みに思え。まだ生まれる前、どんな姿があったか。また思え。すでに死んだ後、どんな景色になるか。そうすれば、万の念は灰のように冷え、一つの本性は静まって、自ずと物の外を超えて、形の先に遊べる。
解説
日々の悩みや不安に囚われがちな時、少し視点を変えてみることが有効です。自分が生まれる前のこと、そして死んだ後のことを想像してみると、今抱えている問題が、広大な時間軸の中ではいかに小さなことかに気づかされるかもしれません。限りある「今」という瞬間に必死になることも大切ですが、時には立ち止まり、より大きな視点から自分を見つめ直すことで、心の焦りや執着が和らぎ、物事を冷静に捉えることができるようになるでしょう。それは、心の余裕を生み出すための大切な時間です。
この章句が説くこと
試思未生之前有何象貌又思既死之後作何景色則万念灰冷一性寂然