菜根譚 / 後集
詩思在灞陵橋上,微吟就,林岫便已浩然。野興在鏡湖曲邊,獨往時,山川自相映發。
新字:詩思在灞陵橋上,微吟就,林岫便已浩然。野興在鏡湖曲辺,独往時,山川自相映発。
書き下し
詩思は灞陵橋上に在り。微吟就れば、林岫(りんしゅう)は便ち已に浩然たり。野興は鏡湖曲辺に在り。独往する時、山川は自ら相い映発す。
現代語訳
詩の思いは灞陵の橋の上にある。低く吟じれば、林も峰も、たちまち広々とする。野の興は鏡湖の曲がり角にある。独り行く時、山も川も、自ずと互いに照らし合う。
解説
詩は、机の上では生まれない。橋の上、湖のほとり。しかも独りで行く時に、山川が呼応する。「独り行く時」。誰かと一緒では、この感応は起きません。孤独が、条件なのです。