菜根譚 / 後集
欲其中者,波沸寒潭,山林不見其寂。虛其中者,凉生酷暑,朝市不知其喧。
新字:欲其中者,波沸寒潭,山林不見其寂。虚其中者,凉生酷暑,朝市不知其喧。
書き下し
其の中を欲する者は、波は寒潭に沸き、山林も其の寂を見ず。其の中を虚しくする者は、涼は酷暑に生じ、朝市も其の喧を知らず。
現代語訳
内に欲がある者は、冷たい淵にも波が沸き立ち、山林にいてもその静けさが見えない。内を空虚にする者は、酷暑の中にも涼しさが生じ、朝廷や市場にいてもその騒がしさを知らない。
解説
心の中に欲がある時、どんなに静かな山林にいても、落ち着きを感じることは難しいものです。しかし、心が空っぽで、余計な欲がない状態であれば、たとえ酷暑の中にいても涼しさを感じ、賑やかな市場の中にいても騒がしさを気にすることはありません。外の環境を変えようとするよりも、自分の内面を整えることの方が、はるかに確実で効果的な心の平安を得る方法だと言えるでしょう。
この章句が説くこと
欲其中者波沸寒潭山林不見其寂虚其中者朝市不知其喧