菜根譚 / 後集
身如不繋之舟,一任流行坎止。心似既灰之木,何妨刀割香塗。
書き下し
身は繋がざるの舟の如し。一に流行坎止に任す。心は既に灰なるの木に似たり。何ぞ刀もて割き香もて塗るを妨げん。
現代語訳
身は繋がれていない舟のようだ。ひたすら流れるままに、止まるままに任せる。心はすでに灰となった木に似ている。刀で切られようと香を塗られようと、どうして妨げになろう。
解説
繋がれていない舟は、流れに任せる。灰になった木は、切られても塗られても動じない。抵抗しないから、傷つかない。逆らわないことが、かえって自由になる。しがみつくから、引き裂かれるのです。手を放すことが、身を守ります。