菜根譚 / 後集
我不希榮,何憂乎利祿之香餌。我不競進,何畏乎仕官之危機。
新字:我不希栄,何憂乎利禄之香餌。我不競進,何畏乎仕官之危機。
書き下し
我、栄を希(ねが)わずんば、何ぞ利禄の香餌を憂えん。我、進むを競わずんば、何ぞ仕官の危機を畏れん。
現代語訳
私が栄達を願わなければ、どうして利禄という香ばしい餌を憂えよう。私が昇進を競わなければ、どうして官途の危機を恐れよう。
解説
もし自分が栄達を望まなければ、地位や報酬といった魅力的な誘惑に心を乱されることもありません。また、人との競争に加わって昇進を競い合わなければ、その過程で生じる様々な危機や困難を恐れる必要もなくなります。私たちが何かを恐れる時、その根底には、それを手に入れたい、あるいは失いたくないという強い欲望が隠れていることが多いものです。自分の本当の望みを見つめ直すことで、不必要な恐れから解放されるかもしれません。
この章句が説くこと
我不希栄何憂乎利禄之香餌我不競進何畏乎仕官之危機