菜根譚 / 後集
竹籬下,忽聞犬吠鷄鳴,恍似雲中世界。藝窗中,雅聽蟬吟鴉噪,方知靜裡乾坤。
新字:竹籬下,忽聞犬吠鶏鳴,恍似雲中世界。芸窗中,雅聴蝉吟鴉噪,方知静裡乾坤。
書き下し
竹籬の下、忽ち犬吠鶏鳴を聞かば、恍として雲中の世界に似たり。藝窓の中、雅(まさ)に蝉吟鴉噪を聴かば、方に静裡の乾坤を知る。
現代語訳
竹垣の下で、ふと犬の吠える声や鶏の鳴く声を聞けば、ぼんやりと雲の中の世界に似ている。学びの窓の中で、まさに蝉の声や烏の騒ぎを聴けば、初めて静けさの中の天地を知る。
解説
竹垣の下で、ふと犬の吠える声や鶏の鳴く声を聞くと、まるで俗世を離れた雲の中の世界にいるような感覚になることがあります。また、静かに学びに集中している窓辺で、蝉の鳴き声や烏の騒がしい声を聞くと、その音がかえって静けさの中の広大な世界を教えてくれることがあります。騒がしい音も、受け止め方や心の状態次第で、静けさや奥深さを感じるきっかけになるのです。外部の音に惑わされず、内なる静けさを見出す視点を持つことが大切です。
この章句が説くこと
竹籬下忽聞犬吠鶏鳴恍似雲中世界方知静裡乾坤
関連する章句
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『酔古堂剣掃』集靈・方に靜裏の乾坤を知る茅簷の外、忽ち犬吠え雞鳴くを聞けば、恍として雲中の世界に似たり。竹窗の下、唯だ蟬吟じ鵲噪ぐ有りて、方に靜裏の乾坤を知る。
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菜根譚・後集簾櫳(れんろう)高く敞(ひら)き、青山緑水の雲煙を呑吐するを看て、乾坤の自在を識る。竹樹扶疏として、乳燕鳴鳩の時序を送迎するに任せ、物我の両忘を知る。
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菜根譚・後集林間の松韻、石上の泉声、静裡に聴き来たらば、天地自然の鳴佩を識る。草際の煙光、水心の雲影、閑中に観じ去らば、乾坤最上の文章を見る。
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菜根譚・後集水は流れて境に声無し。喧を処りて寂を見るの趣を得。山は高くして雲は礙(さまた)げず。有を出でて無に入るの機を悟る。
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菜根譚・後集山居すれば胸次は清洒なり。物に触れて皆な佳思有り。孤雲野鶴を見て、超絶の想を起こし、石澗流泉に遇いて、澡雪の思いを動かす。老檜寒梅を撫して、勁節挺立し、沙鷗麋鹿を侶として、機心頓に忘る。若し一たび塵寰に走り入らば、物の相い関せざるを論ずる無く、即ち此の身も亦た贅旒(ぜいりゅう)に属せん。
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菜根譚・後集静夜の鐘声を聴きて、夢中の夢を喚び醒ます。澄潭の月影を観て、身外の身を窺い見る。
人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。
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