菜根譚 / 後集
竹籬下,忽聞犬吠鷄鳴,恍似雲中世界。藝窗中,雅聽蟬吟鴉噪,方知靜裡乾坤。
新字:竹籬下,忽聞犬吠鷄鳴,恍似雲中世界。芸窗中,雅聴蟬吟鴉噪,方知静裡乾坤。
書き下し
竹籬の下、忽ち犬吠鶏鳴を聞かば、恍として雲中の世界に似たり。藝窓の中、雅(まさ)に蝉吟鴉噪を聴かば、方に静裡の乾坤を知る。
現代語訳
竹垣の下で、ふと犬の吠える声や鶏の鳴く声を聞けば、ぼんやりと雲の中の世界に似ている。学びの窓の中で、まさに蝉の声や烏の騒ぎを聴けば、初めて静けさの中の天地を知る。
解説
犬の声、鶏の声、蝉の声、烏の騒ぎ。どれも、うるさい音です。しかしそれを聴いて、雲中の世界や静けさの天地を知る。騒音が、静けさの入口になる。聴き方次第で、同じ音が変わるのです。