菜根譚 / 後集
悠長之趣,不得於醲釅,而得於啜菽飲水。惆悵之懷,不生於枯寂,而生於品竹調絲。固知濃所味常短,淡中趣獨真也。
新字:悠長之趣,不得於醲釅,而得於啜菽飲水。惆悵之懐,不生於枯寂,而生於品竹調絲。固知濃所味常短,淡中趣独真也。
書き下し
悠長の趣は、醲釅(のうげん)に得ずして、菽を啜り水を飲むに得。惆悵の懐は、枯寂に生ぜずして、竹を品し絲を調うるに生ず。固より知る、濃き所の味は常に短く、淡き中の趣は独り真なるを。
現代語訳
長く続く趣は、濃い酒には得られず、豆を啜り水を飲むところに得られる。物寂しい思いは、枯れた静けさからは生じず、笛を吹き絃を調えるところから生じる。もとより分かる。濃い味は常に短く、淡い中の趣だけが真実であることを。
解説
濃い酒より、豆と水に、長く続く趣がある。逆に、寂しさは、静けさよりも音楽から生じる。濃いものは短く、淡いものは長い。ここでも、同じ結論に戻ります。淡さこそが、持続の条件なのです。