菜根譚 / 後集
孤雲出岫,去留一無所係。朗鏡懸空,靜躁兩不相干。
新字:孤雲出岫,去留一無所係。朗鏡懸空,静躁両不相干。
書き下し
孤雲は岫(しゅう)を出づ。去留は一に係る所無し。朗鏡は空に懸かる。静躁は両つながら相い干せず。
現代語訳
ひとひらの雲が山の穴から出る。去るも留まるも、何にも縛られない。明るい鏡が空に懸かる。静かも騒がしいも、どちらも関わらない。
解説
空に浮かぶ雲は、どこへ行くにも、そこに留まるにも、何にも縛られることがありません。また、空に懸かる明るい鏡は、その下で何が起きていようと、静かにただその姿を映し出すだけです。どちらも、外の状況に影響されることなく、自身のあり方を保っています。私たちも、周囲の出来事に一喜一憂するのではなく、雲のように自在に、鏡のように冷静に、自分の心を保つことで、より穏やかに生きられるのではないでしょうか。
この章句が説くこと
孤雲出岫去留一無所係朗鏡懸空静躁両不相干
関連する章句
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菜根譚・後集水は流れて境に声無し。喧を処りて寂を見るの趣を得。山は高くして雲は礙(さまた)げず。有を出でて無に入るの機を悟る。
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菜根譚・後集寂を嗜む者は、白雲幽石を観て玄に通ず。栄に趨る者は、清歌妙舞を見て倦むを忘る。唯だ自得の士のみ、喧寂無く、栄枯無く、往くとして自適の天に非ざる無し。
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