菜根譚 / 後集
損之又損,栽花種竹,儘交還烏有先生。忘無可忘,焚香煮茗,縂不問白衣童子。
書き下し
之を損して又た損し、花を栽え竹を種う。尽く烏有先生に交還す。忘れて忘るべき無く、香を焚き茗を煮る。総て白衣の童子を問わず。
現代語訳
減らしてまた減らし、花を植え竹を植える。すべてを無の先生に返してしまう。忘れて忘れるものがなくなり、香を焚き茶を煮る。まったく酒を届ける召使いを気にしない。
解説
余計なものを減らし、また減らしていく。忘れ去って、忘れるべきものもなくなっていく。徹底的に引き算をしていった先に残るのは、花を植え、竹を育て、香を焚き、茶を煮るといった、ごく日常のささやかな営みだけです。外からの刺激や評価に囚われず、本当に自分にとって大切なものだけを残し、日々の暮らしの中にある小さな喜びを味わうこと。それが、心の豊かさにつながる道なのかもしれません。
この章句が説くこと
損之又損栽花種竹尽交還烏有先生忘無可忘焚香煮茗