菜根譚 / 後集
人肯當下休,便當下了。若要尋個歇處,則婚嫁未完,事亦不少。僧道雖好,心亦不了。前人云:如今休去便休去,若覓了時無了時。見之卓矣。
新字:人肯当下休,便当下了。若要尋個歇処,則婚嫁未完,事亦不少。僧道雖好,心亦不了。前人云:如今休去便休去,若覓了時無了時。見之卓矣。
書き下し
人、肯えて当下に休せば、便ち当下に了せん。若し個の歇(や)む処を尋ねんと要せば、則ち婚嫁未だ完(お)わらず、事も亦た少なからず。僧道は好しと雖も、心も亦た了せず。前人云う、「如今休し去らば便ち休し去れ。若し了する時を覓めなば了する時無し」と。之を見ること卓なり。
現代語訳
人が今すぐやめる気になれば、今すぐ終わる。もし止める区切りを探そうとすれば、婚礼はまだ終わらず、事も少なくない。僧や道士は良いとはいえ、心もまた終わらない。昔の人は「今やめられるなら、今やめよ。もし終わる時を探すなら、終わる時はない」と言った。見識が卓越している。
解説
「区切りがついたら、やめよう」「条件が整ったら、始めよう」。そう考えていると、その「区切り」や「条件」は永遠にやってこないかもしれません。物事をやめるのも、始めるのも、結局は「今」決断するしかありません。昔の人が言うように、「今やめられるなら、今やめよ。もし終わる時を探すなら、終わる時はない」。完璧なタイミングを待つのではなく、今、この瞬間に一歩を踏み出す勇気が大切です。
この章句が説くこと
如今休去便休去若覓了時無了時人肯当下休便当下了