菜根譚 / 後集
心無物欲,即是秋空霽海。坐有琴書,便成石室丹丘。
書き下し
心に物欲無くんば、即ち是れ秋空霽海なり。坐に琴書有らば、便ち石室丹丘と成る。
現代語訳
心に物欲がなければ、それがそのまま秋の空と晴れた海である。座に琴と書があれば、そこが仙人の住む石室と赤い丘となる。
解説
心が物欲にとらわれなければ、その心は澄み切った秋の空や晴れた海のように穏やかでいられます。また、たとえ質素な環境でも、琴や書物といった心を満たすものがあれば、そこは仙人が住むような特別な場所に変わるでしょう。大切なのは、外の環境や所有物ではなく、自分の心の状態と、身の回りにあるわずかなものから喜びを見出すこと。そうすれば、どこにいても心豊かな境地を築けるはずです。
この章句が説くこと
心無物欲即是秋空霽海坐有琴書便成石室丹丘