菜根譚 / 後集
得趣不在多。盆池拳石間,煙霞具足。會景不在遠。蓬窗竹屋下,風月自賖。
新字:得趣不在多。盆池拳石間,煙霞具足。会景不在遠。蓬窗竹屋下,風月自賖。
書き下し
趣を得るは多きに在らず。盆池拳石の間に、煙霞は具足す。景に会するは遠きに在らず。蓬窓竹屋の下に、風月は自ら賖(ゆた)かなり。
現代語訳
趣を得るのは、多さにあるのではない。小さな鉢の池、拳ほどの石の間に、霞は十分ある。景色に出会うのは、遠さにあるのではない。粗末な窓、竹の家の下に、風と月は自ずと豊かである。
解説
小さな鉢の池にも、霞はある。粗末な家からも、風と月は見える。趣を得るのに、規模も距離も要らない。「多さにあるのではない」。求めるものが遠くにあると思うから、今ここが見えなくなるのです。