菜根譚 / 後集
譚山林之樂者,未必真得山林之趣。厭名利之談者,未必盡忘名利之情。
新字:譚山林之楽者,未必真得山林之趣。厭名利之談者,未必尽忘名利之情。
書き下し
山林の楽を譚(かた)る者は、未だ必ずしも真に山林の趣を得ず。名利の談を厭う者は、未だ必ずしも尽くは名利の情を忘れず。
現代語訳
山林の楽しみを語る者が、必ずしも本当に山林の趣を得ているとは限らない。名利の話を嫌う者が、必ずしも名利への思いをすべて忘れているとは限らない。
解説
後集の冒頭です。隠遁を語る人が、隠遁を分かっているとは限らない。名利を嫌う人が、名利を忘れているとは限らない。むしろ、語ることや嫌うことは、まだそこに囚われている証拠です。本当に離れた人は、話題にすらしないのです。