菜根譚 / 前集
冷眼觀人,冷耳聽語,冷情當感,冷心思理。
新字:冷眼観人,冷耳聴語,冷情当感,冷心思理。
書き下し
冷眼にて人を観、冷耳にて語を聴き、冷情にて感に当たり、冷心にて理を思う。
現代語訳
冷ややかな目で人を観、冷ややかな耳で言葉を聴き、冷ややかな情で感動に当たり、冷ややかな心で道理を思う。
解説
人を見る時、話を聞く時、感動する時、道理を考える時、常に「冷」の視点を持つこと。これは冷淡になることではなく、感情に流されず、冷静かつ客観的な姿勢を保つことの重要性を説いています。熱くなると、往々にして物事の本質を見誤ったり、判断を誤ったりしがちです。日々の情報過多な中で、感情に振り回されずに物事を多角的に捉え、落ち着いて思考する習慣が、賢明な判断へと繋がるでしょう。
この章句が説くこと
冷眼観人冷耳聴語冷情当感冷心思理
関連する章句
-
菜根譚・後集熱閙の中に、一の冷眼を着けば、便ち許多の苦心思を省く。冷落の処に、一の熱心を存せば、便ち許多の真趣味を得。
-
菜根譚・前集人の詐を覚るも、言に形(あら)わさず。人の侮を受くるも、色に動ぜず。此の中に無窮の意味有り。亦た無窮の受用有り。
-
菜根譚・後集権貴の竜驤、英雄の虎戦も、冷眼を以て之を視れば、蟻の羶(せん)に聚まるが如く、蠅の血を競うが如し。是非の蜂起、得矢の蝟興も、冷情を以て之に当たらば、冶の金を化するが如く、湯の雪を消すが如し。
-
菜根譚・前集群疑に因りて独見を阻む毋かれ。己が意に任せて人言を廃する毋かれ。小恵に私して大体を傷る毋かれ。公論を借りて以て私情を快くする毋かれ。
-
菜根譚・前集飢えれば則ち附き、飽けば則ち颺(あが)る。燠(あたた)かなれば則ち趨り、寒ければ則ち棄つ。人情の通患なり。君子は宜しく浄く冷眼を拭い、慎みて軽々しく剛腸を動かす毋かるべし。
-
菜根譚・前集拂意を憂うる毋かれ。快心を喜ぶ毋かれ。久安を恃む毋かれ。初難を憚る毋かれ。
人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。
本の中身を見る