菜根譚 / 前集
恩宜自淡而濃,先濃後淡者,人忘其惠;威宜自嚴而寬,先寬後嚴者,人怨其酷。
新字:恩宜自淡而濃,先濃後淡者,人忘其恵;威宜自厳而寛,先寛後厳者,人怨其酷。
書き下し
恩は宜しく淡より濃に至るべし。先に濃く後に淡き者は、人は其の恵を忘る。威は宜しく厳より寛に至るべし。先に寛く後に厳なる者は、人は其の酷を怨む。
現代語訳
恩は、淡いところから濃くしていくべきだ。先に濃く後に淡くすれば、人はその恵みを忘れる。威は、厳しいところから寛やかにしていくべきだ。先に寛く後に厳しくすれば、人はその酷さを怨む。
解説
人に恩を与える際は、最初から全てを出すのではなく、徐々にその厚みを増していくべきです。先に手厚くしすぎると、後で少しでも減れば、人はその恩を忘れがちになります。同様に、厳しさを示す時も、最初は毅然とした態度で臨み、徐々に寛容さを加えていくのが良いでしょう。最初に甘く、後から厳しくなると、人はその変化を冷酷だと感じてしまいます。同じ行動でも、その順序や方向性が、相手の受け止め方を大きく左右するのです。
この章句が説くこと
恩宜自淡而濃先濃後淡者人忘其恵威宜自厳而寛先寛後厳者人怨其酷
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