菜根譚 / 前集
為善不見其益,如草裏東瓜,自應暗長;為惡不見其損,如庭前春雪,勢必潛消。
新字:為善不見其益,如草裏東瓜,自応暗長;為悪不見其損,如庭前春雪,勢必潜消。
書き下し
善を為して其の益を見ざるは、草裏の東瓜の如し。自ら応(まさ)に暗く長ずべし。悪を為して其の損を見ざるは、庭前の春雪の如し。勢い必ず潜かに消えん。
現代語訳
善を行って、その益が見えないのは、草の中の瓜のようだ。自ずと、暗い所で育っている。悪を行って、その損が見えないのは、庭先の春の雪のようだ。勢いとして、必ず密かに消えていく。
解説
善い行いをしても、すぐにその成果が見えないことがあります。それはまるで草陰で育つ瓜のように、目には見えなくても着実に成長しているものです。反対に、悪い行いをしても、すぐに罰が当たらないこともあるでしょう。しかしそれは、春の雪が静かに溶けていくように、必ず何らかの形で影響を及ぼし、やがて消えていく運命にあります。結果が見えなくても、私たちの行動は必ず何かに繋がり、見えないところで育ったり、静かに変化をもたらしているのです。
この章句が説くこと
為善不見其益如草裏東瓜自応暗長為悪不見其損如庭前春雪勢必潜消