菜根譚 / 前集
信人者,人未必盡誠,己則獨誠矣;疑人者,人未必皆詐,己則先詐矣。
新字:信人者,人未必尽誠,己則独誠矣;疑人者,人未必皆詐,己則先詐矣。
書き下し
人を信ずる者は、人未だ必ずしも尽くは誠ならざるも、己は則ち独り誠なり。人を疑う者は、人未だ必ずしも皆な詐ならざるも、己は則ち先ず詐なり。
現代語訳
人を信じる者は、相手が必ずしもみな誠実とは限らないが、自分だけは誠実である。人を疑う者は、相手が必ずしもみな偽りとは限らないが、自分がまず偽りである。
解説
疑うことで、まず自分が偽りになる。相手がどうかは、分かりません。しかし疑った時点で、自分の側が汚れている。「自分がまず偽りである」。人を疑うことの代償は、自分の誠実さなのです。