菜根譚 / 前集
節義傲青雲,文章高白雪,若不以性情陶鎔之,終為血氣之私,技能之末。
新字:節義傲青雲,文章高白雪,若不以性情陶鎔之,終為血気之私,技能之末。
書き下し
節義は青雲に傲り、文章は白雪より高し。若し性情を以て之を陶鎔せずんば、終に血気の私、技能の末と為らん。
現代語訳
節義は青雲を凌ぎ、文章は白雪より高い。しかし、もし性情によってこれを鍛え溶かさなければ、結局は血気の私情、技能の末端となる。
解説
どんなに素晴らしい才能や技術、あるいは高潔な理念を持っていても、それが個人の感情や表面的な能力に留まり、人間性や人格が伴っていなければ、真の価値を持つことはできません。例えば、優れた文章も、書き手の心がこもっていなければ、ただの技巧に過ぎないでしょう。能力を磨くことと同時に、自身の内面を深く見つめ、誠実な心を育むこと。それが、あらゆる力をより高みへと昇華させる土台となるのです。
この章句が説くこと
節義傲青雲文章高白雪若不以性情陶鎔之終為血気之私
関連する章句
-
『酔古堂剣掃』集醒・節義は青雲に傲る節義は青雲に傲り、文章は白雪より高し。 若し德性を以て之を陶鎔せざれば、終に血氣の私、技能の末と爲る。
-
菜根譚・前集青天白日の節義は、暗室屋漏の中より培い来たる。乾を旋(めぐ)らし坤を転ずるの経綸は、深きに臨み薄きを履むの処より繅(く)り出す。
-
菜根譚・前集功業を誇逞し、文章を炫耀するは、皆な是れ外物に靠(よ)りて人と做(な)るなり。知らず、心体は瑩然として、本来失せず。即ち寸功隻字無きも、亦た自ら堂堂正正、人と做る処有るを。
-
菜根譚・前集事業文章は身に随いて銷毀す。而して精神は万古に新たなるが如し。功名富貴は世を逐いて転移す。而して気節は千載に一日なり。君子は信に当に彼を以て此に易(か)うべからざるなり。
-
菜根譚・前集名根未だ抜けざる者は、縦い千乗を軽んじ一瓢に甘んずるも、総て塵情に堕つ。客気未だ融けざる者は、四海に沢し万世に利すと雖も、終に賸技(じょうぎ)と為る。
-
菜根譚・前集文章、極処に做到すれば、他の奇有るは無し。只だ是れ恰好なり。人品、極処に做到すれば、他の異有るは無し。只だ是れ本然なり。
人生の答えは、ぜんぶ古典に書いてあった。
古典の入門書『人生の教科書』(PDF)と、師導の全機能1か月がセットで700円。二十四の悩みに、論語・老子・孫子から徒然草・五輪書までが答えます。
本の中身を見る