菜根譚 / 前集
飢則附,飽則颺;燠則趨,寒則棄,人情通患也。君子宜淨拭冷眼,慎毋輕動剛腸。
新字:飢則附,飽則颺;燠則趨,寒則棄,人情通患也。君子宜浄拭冷眼,慎毋軽動剛腸。
書き下し
飢えれば則ち附き、飽けば則ち颺(あが)る。燠(あたた)かなれば則ち趨り、寒ければ則ち棄つ。人情の通患なり。君子は宜しく浄く冷眼を拭い、慎みて軽々しく剛腸を動かす毋かるべし。
現代語訳
飢えれば寄りつき、満腹すれば飛び去る。暖かければ駆け寄り、寒ければ捨てる。これが人情の通有の病である。君子は、冷ややかな目をよく拭い、慎んで軽々しく熱い腹を動かしてはならない。
解説
人は、自分にとって都合が良い時には近づき、必要がなくなれば離れていく、という側面を少なからず持っています。これは人間関係における普遍的な傾向であり、感情的に反応しても解決は難しいものです。だからこそ、そうした人の動きを冷静な目で観察し、一喜一憂しすぎないことが大切です。過度な期待を抱かなければ、裏切られたと感じることも少なく、心穏やかに過ごせるでしょう。
この章句が説くこと
飢則附飽則颺燠則趨寒則棄人情通患也慎毋軽動剛腸
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