菜根譚 / 前集
鋤奸杜倖,要放他一條去路。若使之一無所容,譬如塞鼠穴者,一切去路都塞盡,則一切好物俱咬破矣。
新字:鋤奸杜倖,要放他一条去路。若使之一無所容,譬如塞鼠穴者,一切去路都塞尽,則一切好物倶咬破矣。
書き下し
奸を鋤(す)き倖を杜(ふさ)ぐには、他に一条の去路を放つを要す。若し之をして一も容るる所無からしめば、譬えば鼠穴を塞ぐ者の、一切の去路都(すべ)て塞ぎ尽くさば、則ち一切の好物俱に咬破せらるるが如し。
現代語訳
奸を除き幸運を狙う者を防ぐには、相手に一本の逃げ道を残すべきだ。もし彼らに少しも身の置き所をなくさせれば、たとえば鼠の穴を塞ぐ者が、すべての逃げ道を塞ぎ尽くせば、すべての良い物が咬み破られるようなものだ。
解説
問題のある人や状況に対処する際、相手を完全に追い詰めてしまうのは賢明ではありません。まるで、鼠の逃げ道をすべて塞ぐと、かえって家中のものを食い破られるように、人は窮地に陥ると何をするか分からなくなるものです。あえて一本の逃げ道や余地を残すことで、相手の反発を最小限に抑え、事態がより悪化するのを防ぐことができます。完全な勝利よりも、穏やかな解決を目指す姿勢が大切です。
この章句が説くこと
鋤奸杜倖要放他一条去路一切去路都塞尽則一切好物俱咬破矣一切去路都塞尽則一切好物倶咬破矣
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